服や小物をつくってほしい人と縫製職人をネット上でつなぐマッチングサイト「ｎｕｔｔｅ（ヌッテ）」が人気だ。大手アパレルが生産拠点を海外へ移し、国内の職人の仕事が減っていくなかで、高い技術を生かせる場をつくれないか。サイト立ち上げ時に創業者が込めた思いが、実りつつある。

個性的な店が集まる東京・代官山。日当たりのいいアパートの一室に５年前、開店した「ｍｉｎｏｒｉＴＹ－ｆｕｎ」には、体形に変化が訪れてくる４０代女性を美しく包む服が並ぶ。

店主でデザイナーの水無川美和さん（４１）はアパレル会社を退職後に独立。当初悩まされたのが、製品をどこで生産するかだった。知人に紹介された工場に頼むと、１製品あたり最低３０点からと条件がついた。在庫は抱えたくない。そんなとき、ヌッテに出会った。

昨年５月から、ヌッテに登録する職人にパンツなどの製作を依頼。１点からでも頼めるし、意図した通りに形にしてくれた。水無川さんは「専属の職人ができたようでした」と話す。

ヌッテの開設は２０１５年２月。依頼主は登録されている職人に対し、工賃を示した上で、つくってほしいものを注文する。成約後、運営側が手数料として２割を受け取る仕組みだ。

運営するステイト・オブ・マイ…