呉―履正社 力投する履正社の竹田=角野貴之撮影
(25日、選抜高校野球 履正社1―0呉)
■履正社・竹田祐
強打のチームだけに、1―0の完封は珍しい。最後の打者を三振に仕留めると「ヨッシャー」と大声を出した。冷静沈着なエースも「すごく気分がいい」。
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日大三との1回戦は13安打5失点。「軸足(右足)のバランスがよくない」と考え、走者がいなくてもセットポジションで投げることにした。序盤は手探り状態だったが、「次第に直球が走るようになった」。九回に球速140キロを計測。「そういう修正能力が抜群」と捕手の片山は言う。
野球センスがよく、1年秋は遊撃を守った。「真面目で意識が高い」と岡田監督。昨年のエース寺島(現ヤクルト)から教わった「軸足を中堅方向に引っ張られる意識」というフォームを取り戻し、二塁を1度しか踏ませなかった。
試合中、「追加点をとってくれよ」と主砲の安田に声をかけた。「今日は自分が助けることができた」とはにかんだ後、「次は打って欲しいです」と真顔で言った。(編集委員・安藤嘉浩)
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○岡田監督(履) 「竹田がよく投げ、粘り切れた。守備面は冬場に取り組んできた。これまでは打ち勝つ試合が多かったが、この試合は自信になった」
○若林(履) 一回、決勝打となる適時二塁打を右翼線へ。「なんか違う。ちょっと振り遅れていたし、打線もつながらなかった」と浮かない表情。