バノン首席戦略官=ロイター
トランプ米大統領は5日、外交・安全保障の最高意思決定機関である国家安全保障会議(NSC)を再編し、バノン首席戦略官兼上級顧問を、閣僚級で構成する中央委員会の常任メンバーから外した。トランプ氏の最側近で、政権の「黒幕」と目されるバノン氏だけに、その影響力に変化があるか注目される。
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バノン氏は右派系ニュースサイト「ブライトバート」の元会長で、大統領選でトランプ選対の最高責任者を務めた。「米国第一主義」と反グローバル主義を唱え、トランプ氏に絶大な影響力があるとされる。政権発足後も中東諸国からの入国禁止措置を主導するなどしてきた。
NSCをめぐっては、トランプ氏が政権発足直後、政治経験ゼロのバノン首席戦略官を常任メンバーに抜擢(ばってき)する一方、統合参謀本部議長と国家情報長官を「格下げ」して非常任としたため、共和党内でも反対論があがっていた。今回のNSC再編で、統合参謀本部議長や国家情報長官は常任メンバーに復活した。
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