得点圏打率が1割4分3厘(9日現在)の中日・ゲレーロ
決定力不足に中日があえいでいる。9試合を終えて1勝6敗2分け。安打数はセ・リーグ2位の81本ながら、得点は最少の23点だ。8、9日のDeNA戦でも好投した若松、吉見を援護できなかった。
深刻な問題は、好機でのチーム打率だ。走者がいないときはリーグ2位の打率2割8分5厘なのに対し、得点圏ではリーグ最下位の1割6分。上位チームと比べると首位広島は走者なしで2割3分4厘、得点圏3割4厘。同様に2位巨人は2割5厘と3割3分3厘。中日は勝てていないから「打たないと」という気持ちが強く出過ぎるのか、勝負強さの差が目立つ。(記録は9日現在)
9日のDeNA戦でも二回に1点を先取した後、四回1死満塁で京田と木下拓が連続で空振り三振。DeNAの新人左腕・浜口(神奈川大)にプロ初勝利を献上した。これまでチームで計10打席あった満塁機では、初勝利を挙げた7日のDeNA戦の三回に平田が走者一掃の三塁打を放ったのが唯一の安打。適時打での複数得点もこのときの平田の3打点のみだ。
チームの5本塁打はいずれもソロ。リードを広げられないから中盤以降の投手陣の負担が増え、一つの失投が負けに直結する。
投手陣は防御率4・05ながら、試合を重ねる度に安定感が増してきた。9日はゲレーロを左翼で起用するなど、攻撃面で対策を練り続けている森監督は「投手は開幕のときより落ち着いてきている。あとは打線の奮起にかかっている」。(上山浩也)