三回表オリックス2死、小谷野(左)に本塁打を浴び、肩を落とす先発の中田=時事
(14日、オリックス9―0ソフトバンク)
本拠で開幕3連勝した面影が無くなりつつある。ソフトバンクが3連敗を喫し、今季13試合で6勝7敗。昨年4月以来約1年ぶりの借金生活となった。
先発がまたつかまった。中田が一回に早々と4失点し、5回で降板。ここ10試合で先発が6回以上投げられたのは、1度だけだ。
盤石とされた投手陣に故障や不調が相次いでいる。左ひじの張りで開幕投手の和田がローテーションを外れ、先発の一角を担う武田もこの日に右肩の炎症で離脱。昨季「デビュー以来14連勝」のプロ野球新記録を樹立したバンデンハークもワールド・ベースボール・クラシック後の調子が上がらず、中継ぎの軸と期待されたスアレスまで右ひじ手術で今季絶望と台所事情は苦しい。試合前、工藤監督は振り絞るように言った。「みんなで補い合い、チームが一つにならないといけない時期」
打線の低迷も深刻だ。オリックス・金子に2安打無得点。金子に昨季打率4割5分5厘と好相性の福田を今季初の1番に先発起用したものの、この日は3打数無安打。新加入したデスパイネは今季打率2割0分台、松田も打率1割台と苦しんでおり、投打ともちぐはぐな状態に陥っている。
前日まで敵地3カード連続で負け越し、長期遠征の疲労も蓄積する。「打線がいま活発ではない。(奪われた)先取点が中盤以降に重くのしかかってくる」と嘆く指揮官。「切り替えて明日から頑張る」。そう言うしかなかった。(甲斐弘史)