高田良信さん
法隆寺第128世住職を務めた同寺長老の高田良信(たかだ・りょうしん)さんが26日、老衰のため死去した。76歳だった。葬儀は家族で営んだ。告別式は5月8日午後1時から奈良市富雄北1の7の7の公益社富雄会館で。喪主は妻登久子(とくこ)さん。自宅は奈良県斑鳩町法隆寺山内1の10の法隆寺実相院。
特集:高田長老の法隆寺いま昔
奈良市出身で、1953年に12歳で佐伯良謙・法隆寺住職の徒弟に。執事長や副住職などを経て95年から3年半、同寺の住職を務めた。
寺の古瓦や古記録の研究を進め、寺の歴史を探る「法隆寺学」を提唱。寺宝を掘り起こす「法隆寺昭和資財帳調査」を実施する一方、飛鳥時代の国宝・百済観音像を安置する百済観音堂の新築に奔走した。97年には日仏両政府の要請に応じ、同観音像を「日本年」の目玉としてパリ・ルーブル美術館に出展させた。著書に「法隆寺の謎」「法隆寺学のススメ」など。