29日に千葉・フクダ電子アリーナで行われたサッカーJ2千葉―徳島戦で前代未聞の退場劇があった。徳島のDF馬渡(まわたり)和彰選手(25)が、ピッチ脇にいた中学生のボールボーイをこづいて一発退場処分に。馬渡は「サッカー選手として、してはいけない行為だった」と反省し、試合後にこのボールボーイに謝罪したという。
問題の退場処分は前半14分。徳島が千葉陣内でスローインを得た場面だった。球とともにタッチラインの外に出た馬渡が、近くにいたボールボーイに対し、別の球を渡すよう要求。反応がやや遅れて球を渡されたため、いらだった様子でこづいた。高山啓義主審はこれを「乱暴な行為」と判断し、すかさずレッドカードを提示した。
関係者によると、ボールボーイは千葉の育成組織に所属する中学生。けがはなく、試合終了まで仕事をまっとうした。どちらのスローインでプレーが再開されるのか判定が分からず、迷ったという。
徳島は「あってはならない行為。リーグからのペナルティーもあると思うが、クラブとしても対応を検討していく」としている。また、別のボールボーイが徳島サポーターに水のようなものをかけられる騒動も確認されており、人物の特定など対応を図るという。
試合は、退場処分で数的優位になった千葉が2―0で徳島を下した。