愛媛県今治市で3日にあった高齢母子殺傷事件で、県警の事情聴取後に自殺した女性の自宅で押収した靴に付着した血痕のDNA型が、殺された母親のものと一致した。県警が8日、明らかにした。近くで4月下旬にあった高齢女性の殺人事件現場にあった血痕からは、自殺した女性のDNA型が検出された。県警は、両事件と女性との関連を慎重に調べている。
自殺女性「やっていない」 愛媛の母子殺傷、遺書で否定
事件は3日朝、同市室屋町7丁目の市営住宅で発生。突然侵入してきた人物に母子が切りつけられ、母親(92)が死亡し、長男(70)が重傷を負った。県警によると、自殺した女性宅から押収した運動靴に付着した血痕から検出したDNA型が、この母親のものと一致したという。
この現場の南西約400メートルにある民家では先月26日、一人暮らしの女性(81)が腹部を刺されて死亡しているのが見つかっている。県警によると、家の中の手すりなど数カ所に付着した血痕から検出したDNA型が、自殺した女性のものと一致したという。
県警は自殺した女性のDNA型を、4日に任意で事情聴取をした際に本人から提供を受けて入手していた。女性の手には治りかけの傷があったという。