琉球-大阪 シュートを放つ琉球の岸本隆一=7日、沖縄市体育館
バスケットボール、Bリーグのレギュラーシーズンの全日程が7日に終了した。華々しい開幕1年目のシーズンは、チャンピオンシップ(CS)進出や残留プレーオフ(PO)をめぐる争いが続き、最終節まで目が離せない展開に。泣いたチーム、笑ったチーム、そんな悲喜こもごもの表情を集めてみた。
「今シーズン、うまくいかないことも多かったけど、批判を言わず応援してくれた皆さんのおかげでCSに行けます」。7日の試合後、琉球の主将の岸本隆一は、本拠・沖縄市体育館に駆けつけた3730人の観客に感謝した。CS出場権がかかる西地区2位の座をめぐって、最終節は2位大阪と、1差で追う琉球の直接対決となった。
2試合のうち、大阪が一つでも勝てば2位が確定するという状況のなか、6日は大阪16点リードで迎えた第4クオーター(Q)に、琉球が3点シュート4本などで追いつき、延長の末に逆転勝利。7日も接戦となったが琉球が競り勝ち、昨季のbjリーグ王者が土壇場の逆転でCS出場権をもぎ取った。
B1残留をめぐる下位チームの争いも激しかった。西地区最下位、滋賀の最終節の相手は、西地区1位でCSに進出する三河だったが、踏ん張った。6日の試合では、第3Qに狩野祐介の3本連続の3点シュートなどで突き放し、勝率下位4チームによる残留POを逃れた。7日の試合も3点差で競り勝ち、最後は6連勝で今季を終えた。
主将の横江豊は「連敗が続いて、チームがばらばらになったつらい時期もあった」と振り返り、「チームにフラストレーションがたまったときにそれを中和する選手がいたり、互いに声を掛け合ったりして、プレーに100%集中できるようになったのが一番成長したところ」と話した。
一方、滋賀が残留POを回避したことで、秋田は6日の試合開始前に残留PO行きが決まってしまった。それでも長谷川誠監督は「誰も負けるつもりはないし、40分間あきらめずに戦う気持ち、やってやろうという気持ちで臨んでくれた」。東地区2位のA東京を相手に最後まで激しく競り合ったが、3点差で敗れた。
B2も昇格PO進出がかかる西地区の2位争いが最後までもつれた。2位広島と3位熊本は1ゲーム差のまま、それぞれ7日の最終戦に臨んだ。結局は広島が愛媛に勝って、なんとかPO進出を決めた。西地区は1~3位がB2全体の勝率でもそのまま1~3位を占める激戦だった。POでは広島がライバルである同地区1位の島根と1回戦で当たる。広島の佐古賢一監督は「PO出場とB2優勝を目指してやってきた。我々はチャレンジャーなので、思い切りやって島根を倒したい」。
B1のCS、残留PO、B2のPOはいずれも13日から各地で始まる。まだまだBリーグの熱いシーズンは続く。(伊木緑)