インドネシアで国民の9割が信奉するイスラム教を「侮辱」したとして宗教冒瀆(ぼうとく)罪に問われたジャカルタ特別州のバスキ・チャハヤ・プルナマ知事(50)の判決公判が9日あった。検察側は執行猶予付きの判決を求めていたが、裁判長は禁錮2年の実刑を言い渡した。イスラム強硬派が勢いづく懸念が出ている。
バスキ氏は少数派の中華系キリスト教徒。昨年秋、反バスキ派がイスラム教の聖典コーランの一節を使って、知事選で同氏に投票しないよう訴えていた。バスキ氏がこれを批判したところ、「イスラム教への侮辱」と猛抗議を受け、昨年12月に在宅起訴された。
裁判長はこの日、「(コーランの一節が)人をだます道具に使えると被告は考えており、コーランへの侮辱だ」と認定して収監を命じた。バスキ氏は控訴したが、保釈が認められるかは不明だ。
問題の発言が強硬派に改ざんさ…