「長征5号B」キャリアロケットが5日夜、打ち上げに成功した。中新天津生態城彩虹天文台が専門機関と共同で選出した菊の花の種(計600グラム)も、同ロケットと宇宙の旅に出た。こうした宇宙の種が帰還してから、栽培、モニタリングを行う予定で、浜海新区及び天津地域の植物多様性を豊かなものにする。北方網が伝えた。
生態城彩虹天文台関係責任者の魏鵬氏は、「同ロケットの打ち上げ成功は、生態城彩虹天文台宇宙生物搭載実験の正式な始動を示している。今回宇宙に送り込まれた600グラムの種は彼らが数回にわたり厳選したものだ。静湖の畔で選択・栽培した600グラムの宿根テンニンギク(短茎)の種で、豊かな地方色に満ちている」と紹介した。
宇宙育種とは宇宙の特殊環境(宇宙線、微小重力、高真空、弱磁場などの要素)における植物への変異誘発作用を利用し変異を起こし、地上に帰還した後に新品種及び新材料を選び新品種を育成する育種新技術のことだ。有益な変異が多く、変異の幅が大きく、安定的かつ高速で、及び生産量が多く高品質、早熟で病気に強いといった特徴がある。観賞性を主な育種目標とする花は、成長周期や環境安全性の面でその他の作物より優れている。
魏氏は「これらの宇宙に送り込まれた菊が今後どのような花を咲かせるかに期待したい。種が帰還した後にエリア内で耐アルカリ性、耐寒性などの実験を行う。優れた突然変異体を選び、新品種の特定方向の栽培を行う」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年5月7日