親の帰宅時間と子どもの学力は関係するのか――。文部科学省は今月、「全国学力調査」を受けた小学6年生と中学3年生の保護者の一部を対象に、教育への考え方や年収などを尋ねるアンケートを始めた。家庭環境と学力の関係を分析するのが狙いで、結果は来年に公表する予定だ。
全国学力調査に関連した保護者調査は、2013年度に続いて2回目。前回は公立小中学校約400校ずつを抽出したが、今回はより細かい分析をするため、小学校1186校と中学校799校に増やしており、それぞれ数万人の保護者が対象となる。
調査では前回に続き、世帯年収や最終学歴、子どもとの接し方、教育費などを調べる。さらに、保護者の帰宅時間や「家にある本の数」や「子に留学をしてほしいか」などの質問も設けた。前回調査では回答者の9割が母親だったことを踏まえ、両親それぞれの考え方を調べようと、用紙の最後に「配偶者向け」のページも追加した。
前回調査では、保護者の年収や学歴が高いほど、子どもの学力も高い傾向が出ている。(根岸拓朗)