サッカーのJ1のガ大阪のサポーターが4月16日にスタジアムでナチス・ドイツの親衛隊のマークと酷似した応援旗を掲げた問題で、Jリーグは11日、ガ大阪に制裁金200万円とけん責(始末書)の処分を決めた。監視体制や啓発活動が不十分だったことを理由とした。
ガ大阪サポ、ナチスマーク酷似の応援旗 クラブが謝罪
Jリーグによると、ガ大阪は2014年に旗の使用を把握して警告し、サポーターが一時的に使用を取りやめていた。だが、4月のセ大阪戦で再び使ったという。問題発生後、ガ大阪はサポーターグループに無期限入場禁止処分を科した。
処分の重さは、10年に浦和サポーターが仙台戦で選手に差別的発言をし、ペットボトルを投げて観客にけがをさせた問題が起きた時に発言について科した制裁金と同額。Jリーグは14年にサポーターの差別的行為で浦和に無観客試合の処分を科しているが、「(浦和は)2回目だった」と処分の重さの違いを示した。
また、Jリーグは同日、サポーター対応をするクラブの担当者を集め、今後の改善策を話し合った。
国際サッカー連盟の評議員会などでバーレーンからインターネット中継で取材に応じたJリーグの村井満チェアマンは、応援方法について「禁句集やルールの細分化をするのでなく、誰がみても納得できるものに、クラブとサポーターが話し合うのが筋道だと思う」と語った。