4月28日、名古屋城外堀で目撃されたアリゲーターガー(酒井正二郎さん提供)
名古屋城(名古屋市中区)の外堀で、体長1メートルを超す外来肉食魚「アリゲーターガー」が見つかった。昨夏も目撃されたが、秋からは姿を見せなくなっていた。8カ月ぶりの出現を受け、市は今年も駆除のため網を仕掛けたが、今のところ捕まえられていない。
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ガーの姿は4月、市内に住む酒井正二郎さん(63)が撮影した。酒井さんは昨年も撮影に成功。冬場も外堀で魚影を探していたが、寒い時期は見かけることはなかったという。「寒いから水底でじっとしていたんじゃないか」と話す。
今年初の目撃は4月8日。水面近くを泳いでいたという。昨夏より20センチほど成長し、1・5メートルはあるように見えたという。
外堀のガーは2009年に初めて確認され、現在は2匹いるとみられている。昨年8月に目撃された後は行方をくらませ、関係者の間では「夜中にこっそりと釣られたのでは」との臆測が広がっていた。
市は目撃情報を受け、4月に2回、刺し網を設置したが、捕獲できなかった。今後の対策は決まっていないという。
ガーは北米原産。在来種を大量に食べるなど生態系への影響が懸念されており、環境省は特定外来生物に指定する方針だ。(佐藤英彬)