前夜祭で花束を受け取り、笑顔を見せる佐藤天彦名人(左から2人目)と挑戦者の稲葉陽八段=15日午後7時38分、岐阜市、川津陽一撮影
佐藤天彦(あまひこ)名人(29)に稲葉陽(あきら)八段(28)が挑戦する第75期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第4局が16日、岐阜市の旅館「十八楼」で始まる。ここまで稲葉挑戦者の2勝1敗。挑戦者がタイトル奪取まであと1勝と迫るか、名人がタイに戻すか。大きな一局となる。
織田信長が岐阜城に入り、当地を「岐阜」と命名してから450年になるのを記念した事業の一環として、同市が開催を誘致した。15日は十八楼で前夜祭が開かれ、約130人が集まった。佐藤名人は「ここで負けてしまうと1勝3敗で苦しくなる。信長のように激しく戦って結果を求めていきたい」、稲葉挑戦者は「七番勝負も折り返しを迎え、佐藤名人のことも少しずつ分かってきた。自分の持ち味を出せるように頑張りたい」と語った。
対局は2日制で、持ち時間は各9時間。17日夜までに決着する見込み。立会人は森雞二(けいじ)九段。(村瀬信也)
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対局場近くの市歴史博物館では、16日は午後2時から同6時半まで、17日は午前10時から終局まで大盤解説会が開かれる。600円(2日券1千円、先着200人)。