東京都新宿区の繁華街で、他店に入ろうとした客に「満席だ」とうそを言い、自身の店に連れ込んだとして、警視庁新宿署は、客引きをしていた男を偽計業務妨害容疑で逮捕し、18日発表した。警視庁が客引き行為を同容疑で立件するのは初めてという。
逮捕されたのは、東京都武蔵野市中町3丁目、飲食店従業員の木本翔歩容疑者(25)。新宿署によると、木本容疑者は4月20日午後9時半ごろ、新宿区新宿3丁目の居酒屋に入ろうとした客6人に「満席みたいです。20分くらいかかるようです。系列店があるのでご案内します」とうそをつき、実際にはこの居酒屋の系列ではない自身が勤める飲食店に案内。居酒屋の業務を妨害した疑いがある。容疑を認めている。
新宿駅周辺では今回と同様に、うそをついて客を別の店に連れていく客引き行為が横行している。ただ、手をつかんだり、つきまとうといった迷惑行為がないと都迷惑防止条例違反では立件できず、取り締まりが難しかったという。