福岡市博多区で昨年7月にあった、7億5千万円相当の金塊窃盗事件で、福岡、愛知両県警は23日、実行グループの一人とみられる自称会社員の内田拓海容疑者(24)=名古屋市中区栄5丁目=を窃盗の疑いで逮捕した。逮捕者は計7人。他にも数人が関与したとみて行方を追っている。
博多金塊窃盗事件、6人逮捕 被害額は7.5億円に
両県警は22日、実行役とみられる男4人を窃盗容疑で、また金塊の売却に関わったとして男2人を盗品等処分あっせん容疑で、それぞれ逮捕している。
窃盗容疑の4人は土木関連会社役員の野口和樹(42)=名古屋市千種区池下町2丁目▽自称会社役員の沓掛(くつかけ)祐介(38)=同市東区矢田南3丁目▽自称会社社長の白根敬大(27)=同市港区高木町5丁目▽工員の白石智則(34)=同市北区上飯田西町2丁目=の各容疑者。野口容疑者が事件を主導したとみられている。
福岡県警などによると、野口容疑者らは昨年7月8日午前9時半ごろ、福岡市博多区のビルの入り口で、金塊の売却に訪れた貴金属会社社長ら数人に対し、警察官を装って「密輸品なのはわかっているぞ」と迫り、すきを見て金塊160キロや現金130万円入りのケースを盗んだ疑いがある。金塊は密輸品ではないと県警はみている。
また貴金属取扱会社役員の永原憲一(70)=千葉県船橋市南三咲3丁目=と自称会社役員小松崎太郎(40)=東京都港区六本木3丁目=の両容疑者は、この金塊を盗品と知った上で売却に関わった疑いがある。(菅原普)