テレビ宮崎(宮崎市、UMK)が熊本国税局の税務調査を受け、源泉所得税など600万円超を追徴課税されていたことがわかった。渡辺道徳社長の宿泊費のうち社内規定の上限を超える分が社長の個人所得と認定されたという。追加納付した分は渡辺社長が同社に支払ったが、その後に役員報酬の引き上げで補塡(ほてん)されたという。
関係者によると、渡辺社長は出張時に高級ホテルを利用しており、社内規定の上限を超えた分も会社が負担していた。規定を超えた額は2015年度までの4年間で1千万円超にのぼり、国税局に社長の個人所得と認定されたという。
上限を超えて支出した理由について、UMKは取材に「社長は病気を抱えており、医療態勢の整っているホテルに泊まる必要があった」と説明している。
一方、同社によると、渡辺社長は16年に追徴分を会社に返納したが、その後に役員報酬が引き上げられ、全額が補塡されていた。同社はコンプライアンス違反の疑いがあるとして、弁護士や会計士ら第三者による調査を実施するという。
渡辺社長は26日の取締役会で、健康上の理由により6月16日の株主総会で退任する意向を示した。