牧草地で演奏するBO●(Oに/〈スラッシュ〉)WYのファンたち=渋川市金井
群馬出身のロックバンド「BOOWY」(ボウイ)のヒット曲を千人で演奏しようというイベントが3日、群馬県渋川市金井の伊香保グリーン牧場であった。わずか20分余りのミニ演奏会だったが、聴衆を含め約2500人のファンが燃えた。
ボウイは、ボーカル氷室京介さんとギター布袋寅泰さんを擁し、1981年に結成。ヒット曲を連発し、人気絶頂の88年に解散した。イベントは渋川青年会議所が創立50周年記念事業として企画。全国公募に応じた千人のうち約800人が参加した。
午後2時すぎ、「千人ロック、カモーン!」のかけ声で、代表曲「B・BLUE」の演奏が始まった。普段は羊が放牧されているのどかな牧草地を、ドラムやギターなどの大音響が揺さぶる。続いて「DREAMIN’」、締めくくりは再び「B・BLUE」。取り巻いた約1700人の聴衆も音楽に合わせて歌ったり、拳を突き上げたりしていた。
バンドの参加者はほとんどがアマチュア。ドラムなどの機材を早朝から運び入れ、全員でリハーサルをした後、本番に臨んだ。
伊勢崎市の会社員桑原伸也さん(39)は「地元ファンには夢のような企画。20年ぶりにギターを持ち出し、駆けつけました」。東京から来たボーカルの女性会社員(50)はマイマイクを持参した。「氷室京介の大ファンです。大勢で歌えてすごく楽しい」。
青年会議所の柄沢純一郎さん(35)は「最初は『千人なんて無謀だ』と言われたが、多くのファンやボランティアの協力で夢を実現できた。全国に少しでも渋川を知ってもらえたら」。演奏会の様子は後日ユーチューブで公開するという。(土屋弘)