列車内で痴漢をしたとして東京都迷惑防止条例違反罪に問われた無職の男(41)の初公判が8日、東京地裁であった。男は当時、ホームから飛び降りて逃げたとされ、その理由を「線路に下りるニュースを見て自分もやった」と証言。起訴内容を「正しいです。間違いありません」と認めた。
痴漢はなぜ、線路に逃げるのか 冤罪避け?でも危険です
東京都内やその周辺では3~4月に列車内で痴漢をとがめられ、ホームから線路に飛び降りて逃げる事例が相次いだ。男もその一人で、線路内に飛び降りた影響で、列車2本が運休、11本が遅れた。
男は線路に飛び降りた際に右足を負傷したといい、松葉杖をついて出廷。起訴状によると、男は4月25日午前8時半ごろ、ラッシュアワーの埼京線十条―板橋駅間で、20代の女性の尻をスカートの上から触ったとされる。
検察側は冒頭陳述で、男が事件当日、競艇場に行くために列車に乗り、車内が混雑したところで被害者女性の背後に立って犯行に及んだ、と指摘。女性に右手をつかまれて板橋駅で降車した後、「当たっただけ」と言い残し、ホームから線路に飛び降り、金網を越えて逃げた、とした。男は当時、板橋駅のホームに携帯電話や預金通帳が入ったコートを脱ぎ捨てていたという。
男は被告人質問で、「自分の人…