今春の選抜大会で延長15回引き分け再試合を経験し、2日間の激戦を戦い抜いた滋賀学園(左)と福岡大大濠の選手たち=3月26日午後、阪神甲子園球場、細川卓撮影
日本高校野球連盟の技術・振興委員会は13日、大阪市内で会合を開き、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開かれる選抜大会と全国選手権大会にタイブレーク制を導入することを提案する方針を固めた。導入にはルールの改正が必要で、19日に予定されている審判規則委員会に諮る。議論が進み、9月にある来春の第90回記念選抜大会運営委員会や、11月の理事会で承認されれば、来春にも導入される。
動画もニュースもバーチャル高校野球
タイブレーク制は延長時に走者を置いて攻撃を始める制度。決着がつきやすく、投手の故障予防の観点から導入が検討されてきた。今春の選抜大会で延長十五回引き分け再試合が2試合続いたことで、議論が加速した。
この日の委員会では、5月に47都道府県の高野連に実施したタイブレーク制や投球制限に関するアンケートを検証。タイブレーク制は38連盟が「導入すべき」、2連盟が「時期尚早」、7連盟が意見なしだったという。竹中雅彦・日本高野連事務局長は「(委員会では)本心は最後までやらせてあげたいが、導入はやむを得ないという意見が大勢を占めた」と語った。
タイブレークを始めるイニングや状況については、「複数のパターンを審議していく」(竹中事務局長)としている。