指定暴力団会津小鉄会の会長後継人事をめぐり、京都市下京区の本部事務所周辺で1月、指定暴力団の神戸山口組と山口組の各系列組員や両組をそれぞれ支持する会津小鉄会組員らが乱闘した事件で、京都府警は16日にも、神戸山口組組長の井上邦雄容疑者(68)=兵庫県警が詐欺容疑で逮捕=を暴力行為等処罰法違反(集団暴行)などの疑いで再逮捕する。捜査関係者への取材でわかった。
捜査関係者によると、府警は13日以降、乱闘事件に絡み会津小鉄会の6代目会長の馬場美次(みつぐ)容疑者(76)ら数人を逮捕したという。井上容疑者らは共謀して1月11日、会津小鉄会本部事務所で山口組側の組員らを殴るなどした疑いがもたれている。府警は井上容疑者が指示したとみている。
馬場容疑者は昨年秋に引退を表明。今年1月11日に新会長の座をめぐり、会津小鉄会の神戸山口組側の一派と山口組側の一派が本部事務所周辺で衝突した。神戸山口組系と山口組系の各組員も加勢したという。事件後、会津小鉄会の両派はそれぞれ新会長の襲名式を開き、双方が正当な後継者と主張する事態となっている。
井上容疑者は今月6日、自分が使う携帯電話を他人名義で取得したとして、兵庫県警に詐欺容疑で逮捕されている。