働く父親の約3割は、妻の出産から2カ月以内に公休以外の休みをとりたいのに、半日も休んでいないことが内閣府の調査でわかった。仕事の都合などが原因で、内閣府はこうした働き方が少子化の一因とみて、「長時間労働の是正などの改革を進めることが重要」としている。
16日閣議決定された今年版の「少子化社会対策白書」に盛り込まれた。調査は昨年9月に実施。全国の20~59歳で、子どもと同居している働く男性のうち、2015年に子どもが生まれた人を業種に偏りがないように選び、1118人を対象にネットで調べた。
29・1%は妻の出産後2カ月以内に、半日以上の休みを希望してもとらなかった。理由は複数回答で「業務が繁忙で休むことが難しかった」が30・1%で最多。「休暇を取りづらい職場」が26・6%と続いた。「同僚に迷惑がかかるという後ろめたさがあった」も14・5%あった。「定時退社などで対応できた」は22・1%だった。
休みをとれたのは55・9%。休み方としては、複数の制度を活用するケースもあって割合は出していないが、勤務先の制度である有給休暇と配偶者出産休暇を使うケースが多かった。ほかには代休、育児休業などがあった。残りの15・0%は休みを希望せず、とらなかった。(西村圭史)