学園事務所がある塚本幼稚園の家宅捜索を終え、押収品を運び出す大阪地検特捜部の係官=20日午前6時5分、大阪市淀川区、荻原千明撮影
学校法人森友学園の補助金不正受給疑惑で、大阪地検特捜部が籠池泰典・前理事長に対する詐欺容疑などで着手した学園や関係先の家宅捜索は、19日夜から20日早朝まで夜通しで行われる異例の展開となった。特捜部は押収した資料を精査し、籠池氏にも事情を聴いて、容疑の裏付けを急ぐ考えだ。
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特集:森友学園問題
捜索先は、学園の事務所がある塚本幼稚園(大阪市淀川区)や、籠池氏の自宅(大阪府豊中市)など。特捜部は、学園事務所が子どもや保護者が出入りする幼稚園内にあることに配慮し、夜間の捜索に踏み切った。
自宅の捜索は20日午前2時ごろ、関連の保育園では同午前3時20分ごろ終了。幼稚園の玄関には午前6時ごろ、2トントラックが横付けされ、10人超の係官が押収資料の入った100個近くの段ボール箱を次々に積み込んだ。
徹夜の捜索について、捜査関係者は「通常の捜査だ。普通は園児のいる平日の昼には入らない。担当係官もできれば早く帰りたく、必要な捜査だった」と強調した。検察当局が夜間に捜索を始めるのはよくあることではないが「夜間に執行できる令状を取っていればありうる」と法務・検察関係者は話す。
一方、籠池氏は捜索終了後の2…