米紙ワシントン・ポスト(電子版)は24日、トランプ政権が駐韓大使に太平洋軍トップのハリー・ハリス司令官(海軍大将)を指名することを検討している、と報じた。ハリス氏を駐オーストラリア大使に指名する人事が2月に発表されており、変更されれば異例の人事となる。
6月初めまでに開く方向で調整している米朝首脳会談に向け、空白が続いている駐韓大使ポストを埋めることを急いだという。ハリス氏は、トランプ大統領の信任も厚いとされ、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への軍事的選択肢の策定にも携わってきた。北朝鮮の非核化に向けた強い姿勢を打ち出す狙いがありそうだ。
同紙はホワイトハウス高官の証言として、次期国務長官に指名されたポンペオ中央情報局(CIA)長官がハリス氏と話し、承諾を得たと伝えた。トランプ氏の了承を得た上で、正式に指名される見通し。
ハリス氏は2月、駐豪大使に指名され、豪政府も受け入れる意向を示していた。今月24日に任命に向けた上院外交委員会の公聴会が開かれる予定だったが、政権側の求めで延期されたという。ポンペオ氏は首脳会談の調整窓口として駐韓大使の人選を最優先にする考えを示していた。(ワシントン=峯村健司)