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栃木県内の今年の新入社員は「将棋アプリ型」。足利銀行のシンクタンク、あしぎん総合研究所が、新入社員に対する意識調査をもとにそう命名した。その心は、「確実に歩を進める将棋のイメージだが、新しい価値観というアプリをインストールしている」――。
2010年度から調査している。今年は3月28日~4月26日に「あしぎん新入社員セミナー」を受講した新入社員らにアンケートした。大半が県内企業の社員で、692人(男性356人、女性336人)が回答。内定企業は「3社」が過去最高の8・1%で売り手市場だった。
会社を選ぶ基準(三つまで回答可)では「自分が働きたい業界・業種」が56・7%でトップだったが、昨年比5・4ポイント減。新たに設けた「残業がない・少ない」が9・6%、「休日が多い」が過去最高の昨年と同じ18・6%だった。
就職で不安に感じること(三つまで回答可)では、「仕事についていけるかどうか」が66・8%で最も多く、新たな選択肢「自分の時間が持てるか」が24・1%で4位に入った。男性の育児休暇取得についての新たな設問は「取りたい(取ってもらいたい)」が「ぜひ」「できれば」で78・1%と高かった。
新入社員を毎年命名する日本生産性本部(東京)にならい、あしぎん総研も昨年から命名を始めた。昨年は足元を見て着実に進む「徒歩型」。同総研担当者は「一歩ずつ前進する特徴は同じだが、ワーク・ライフ・バランスを重視する新しい価値観が台頭。新しいルールのゲームアプリが加わった」と説明する。(坂田達郎)