辛勝で3回戦に進んだ錦織=ロイター
テニスのウィンブルドン選手権第3日は5日、ロンドン郊外のオールイングランド・クラブで男女シングルス2回戦などがあり、男子では世界ランク9位、第9シードの錦織圭(日清食品)が同122位セルジー・スタホフスキー(ウクライナ)と対戦し、6―4、6―7、6―1、7―6で勝ち、3回戦に進んだ。女子シングルスでは、同59位で初出場の大坂なおみ(日清食品)が、同23位で第22シードのバルボラ・ストリコバ(チェコ)を6―1、0―6、6―4で破った。女子ダブルスでは、1月の全豪オープンで4強入りした第16シードの穂積絵莉(橋本総業)、加藤未唯(佐川印刷)組が1回戦で豪州のペアに1―6、2―6で敗れた。
第2日の4日は、男子シングルス1回戦で、前週のアンタルヤ・オープン(トルコ)でツアー大会初優勝した世界ランキング44位の杉田祐一(三菱電機)が、地元選手にストレート勝ちし、4大大会初勝利を挙げた。
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世界ランクは錦織の方がはるかに上。それでも、スタホフスキーは簡単に勝たせてはくれなかった。
1メートル93センチの長身から打ちおろすサーブに、片手打ちのバックハンドや巧みなドロップ・ショットも得意な相手。錦織は正確なサーブや、サイドライン沿いの狭いコースを射抜き対抗した。だが、簡単なショットをネットにひっかけたり、コートから外したり。相手を揺さぶるつもりが、逆に炎天下で走らされた。
「この何年か前の芝のテニスとは、ちょっと違ってできている」と語っていたが、ほど遠い内容。第4セットを取られていたら、結果は違っていたかもしれない。
3回戦へ進めたことが一番の収穫。試合後の錦織の表情がそれをよく物語っていた。