ミュージカル「ビリー・エリオット」の稽古をするビリー役の加藤航世(手前右)と柚希礼音(右奥)=東京都内の稽古場
バレエという翼を得て、夢にはばたく少年ビリーと彼を取り巻く大人たちを描いたミュージカル「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」のプレビューが19日夜、東京・赤坂ACTシアターで始まった。ビリー役は5人が交代で演じるが、トップバッターで登場したのは中学1年の前田晴翔(はると)。鮮やかなダンスと素直な演技で観客を魅了した。
物語の舞台は1984年、英国北部の炭鉱町。サッチャー政権による炭鉱の閉山計画に反対する労働者たちがストライキを続けるこの町で暮らすビリーは、偶然、バレエと出あって踊る喜びに目覚め、王立バレエ学校を目指す。父は初め大反対していたが、ビリーの夢を支えることを決意。周りの大人もビリーの挑戦に希望を託す。
このミュージカルは、同名映画(邦題「リトル・ダンサー」)の舞台化で、映画と同じくリー・ホールが脚本を書き、スティーブン・ダルドリーが演出した。作曲はエルトン・ジョン。05年にロンドンで開幕し、10年以上のロングランを記録した。08年に始まったブロードウェー公演も大成功し、世界各地で上演されている。
ビリーを演じる少年の育成に力を入れるのがこの作品の特徴で、日本でも1年半かけて、レッスンをしながら選考を重ねてゆくオーディションを行い、1346人の中から5人のビリーを選んだ。
プレビュー初日にビリーを演じ…