中国初のIT企業がオーダーメイドする、科学普及発信用の動画リモートセンシング衛星「ビリビリ動画衛星」が15日、打ち上げに成功した。同衛星は「長征11号」キャリアロケットによって黄海の海域から打ち上げられた。衛星が順調に予定の軌道に乗り、打ち上げ任務が無事成功した。人民網が伝えた。
動画プラットフォーム、ビリビリ(bilibili)の副会長兼COOの李旎氏は「この衛星は宇宙から世界を見る目のようなものだ。地上から535キロメートル離れた太陽同期軌道から地球を見下ろし、天体を観測する」と述べた。
「当社は同衛星を通じ、若い世代が好奇心を維持し、絶えず模索することを奨励したい」。李氏の説明によると、衛星が取得する大量のリモートセンシング動画、画像データは科学普及動画に編集され、ビリビリで定期的に更新される。動画の内容には、科学技術、文化、歴史、自然、公益、教育など複数の分野が含まれる。将来的に「ビリビリ動画衛星」はビリビリのユーザー向けの撮影を行い、衛星を使い美しい地球を撮影する。
中国の若い世代が集まる文化コミュニティ、動画プラットフォームであるビリビリの科学普及発信と知識共有コンテンツは、中国の若いネットユーザーから好評を博している。科学普及の啓蒙を促進するため、ビリビリはさらに「ビリビリ動画衛星」公式アカウントを開設しており、衛星打ち上げ活動や科学普及動画コンテンツを持続的に更新する。
活動の当初、ビリビリはユーザー及びビリビリ美麗小学の学生から1000件以上のコメントを集めた。これには宇宙の起源と未来、ブラックホール、並行宇宙、ビッグバン、宇宙人、地球保護、宇宙旅行などの内容が含まれる。ビリビリはその中から15件のコメントを厳選し衛星に刻み、宇宙に送り込んだ。
長光衛星技術有限公司が独自開発した新型動画衛星の「ビリビリ動画衛星」は、低コスト、省エネ、軽量、高分解能などの特徴を持つ。分解能が1.2メートル以内の、カバー面積が14.4キロメートル×6キロメートル以上のカラー動画映像を取得できる。衛星は軌道に乗ると、これまで打ち上げられてきた計16基の「吉林1号」衛星とネットワークを構築し、政府、業界及び「一帯一路」(the Belt and Road)沿線国のユーザーにより豊富なリモートセンシングデータと製品サービスを提供する予定だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年9月17日