東京都の築地市場の移転問題に絡み、都は21日、豊洲市場に移転した後の築地の跡地に整備する都道環状2号線(環2)と駐車場について、2020年3月までに完成させる方針を決めた。環2と駐車場は同年夏に開かれる東京五輪・パラリンピックの観客輸送などに使う予定で、7月の五輪開幕に間に合わせる。
21日にあった都の会議で、今後の工事日程を確認した。築地市場の移転時期については来年の春~秋とし、移転後に同市場の解体などに着手。その後、跡地内を通る環2と駐車場の整備に取りかかる。
環2は選手村がある臨海部と都心部を結ぶ幹線道路。当初は市場敷地内にトンネルを通し、片側2車線の道路とする計画だったが、小池百合子都知事が市場移転を延期したため、大会前に開通させるには工期が足りなくなり、トンネルでなく地上を通す形にし、車線も片側1車線に縮小された。駐車場は大会時の輸送に必要な約6千台分のうち約半数の分を築地の跡地に確保する方向だ。
小池氏は、大会後に築地の跡地を商業施設などの形で再開発する方針を打ち出している。