火災から一夜が明けた築地場外市場では朝から実況見分が行われた=4日午前9時55分、東京都中央区築地4丁目、朝日新聞社ヘリから、相場郁朗撮影
東京・築地の火災から一夜明けた4日、築地場外市場の一角には、焦げた臭いが漂っていた。付近には消火活動で使われた泡が散乱し、焼けたいすや厨房(ちゅうぼう)器具などが店頭に散らばっていた。朝から消防と警察が現場の実況見分を始め、被災店舗の店主らが立ち会った。
観光客「訪ねることがサポートに」 築地火災から一夜
築地場外の火災、ほぼ消し止められる 出火から約8時間
「ここでの建て直しは難しいだろう」。焼けた店舗で50年ほど働く従業員の60代男性は4日、厳しい表情で話した。仕事を終え、自宅でテレビを見て火災を知った。すぐ駆けつけたが、片側3車線の道路の反対側から見守るしかなかった。
4日朝、店に入った。1階の売り場は、火災は免れたようだが、消防の放水で水浸し。もう売り物にならないだろう。2階の事務所は屋根が落ちていると言われ、危険で入れなかった。パソコンなど商売道具は絶望的だ。週明けから、区の駐車場で仮設店舗を開く。「先を見つめないといけない」
火災から一夜明けたが、周辺にはまだ焦げた臭いが漂う。消火の泡が散乱し、焼けたいすや厨房器具が散らばる。火事にならなかった周辺の数十店もシャッターを閉めて営業を見合わせた。
電気が止まり、真っ暗な長屋の…