離党届を出したことを報道陣に話す民進党の山尾志桜里・元政調会長=7日午後8時44分、国会内、恵原弘太郎撮影
民進党の山尾志桜里・元政調会長(43)=衆院愛知7区=が7日、離党届を出した。山尾氏が記者会見し語った。同日発売の「週刊文春」が山尾氏と既婚男性との交際問題を報じたことを受け、党にとどまって議員活動を続けるのは困難と判断した。これまで自民党議員の交際問題などを追及してきたことも考慮した。
「裏切られた」「脇が甘い」…山尾氏の地元、批判と困惑
離党届の山尾氏「男女の関係はありません」 文書全文
山尾氏の幹事長起用、週刊誌取材受け断念 本人は否定
離党届の取り扱いは党が判断する。若手の代表格で、党勢回復の「切り札」としていったんは幹事長に起用することが内定した山尾氏の離党は、前原誠司代表率いる民進新執行部にとって大きな痛手だ。10月22日投開票の衆院3補選への影響も避けられず、前原氏は厳しい局面に立たされた。
党関係者によると、山尾氏は政策ブレーンで、既婚の男性弁護士と東京都内で一緒にいるところを写真に撮られ、この男性との交際について3日夜、週刊文春の取材を受けた。山尾氏は新執行部の幹事長に内定していたが、前原氏は影響などを考え、起用を断念した。
山尾氏は7日夜、記者団の前で文書を読み上げ、「弁護士と男女の関係はありません。しかし、誤解を生じさせるような行動で様々な方々にご迷惑をおかけしました」「国会論戦の場に、混乱を持ち込むことは党、支援者にさらなるご迷惑をおかけすると判断し、離党を決断しました」と述べ、陳謝した。
前原氏は5日の両院議員総会後は「有為な人材なので、活躍の場をしっかり探していきたい」と説明。7日には記者団に「本人から話を聞きたい」と述べていた。
山尾氏は検察官出身で、夫と子供がいる。前身の民主党が政権交代を果たした2009年衆院選で愛知7区から立候補して初当選。12年に落選したが、14年に返り咲いた。当選2回。昨年の国会では、匿名ブログ「保育園落ちた日本死ね!!!」を取り上げ、安倍晋三首相を追及した。