岐阜県下呂市の県立益田清風高校の女子ハンドボール部で2014年、非常勤講師の60代の男性コーチが部員に体罰をして、依願退職していたことが16日にわかった。また、退職後も同部を指導して体罰を繰り返しているという情報が岐阜県教育委員会に提供されており、詳しく調べている。
県教委によると、男性は12年に教諭として定年退職するまで同部を指導してきた。
その後も非常勤講師として指導を続け、14年5月、同校の別の教諭が男性の体罰を目撃。男性は部員3人に対してひざ下を蹴る暴行を加え、うち一人が肉離れのけがを負ったという。学校側は部員の保護者を対象にした説明会で謝罪し、男性も体罰を認めて依願退職した。
県教委は体罰の発覚当時、「懲戒処分でなく、公表の対象ではない」として発表していなかった。当時の対応について「問題がなかったか検証する」としている。
また、昨年度までに同校の教諭から「男性が非常勤講師を依願退職した後も学校外で指導し、体罰をしている」という情報が県教委にあったという。県教委は「関係者に聴き取りをしている段階で、事実関係は調査中」としている。
同校は05年に二つの県立高校が統合して開校。女子ハンドボール部は00年、全国高校総体で8強入りした。