六回裏広島無死一塁、田中はバントで内野安打を決める=上田幸一撮影
(13日、広島12―4DeNA)
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連覇へ、地元での胴上げへ。カウントダウンに入っても、広島は普段着の攻撃を貫ける。その普段着のレベルが、とても高い。
2点差に迫られていた六回、二つのプレーで優位を固めた。無死一塁から、まずは田中。投手と一塁手の間を狙い、野球の教科書に載せたくなるようなセーフティーバントを決めた。
一、二塁に好機が広がり、次打者は菊池。カウント1―1からのバントがファウルになった後の4球目、バスターを仕掛けた。バットを構え直しながら、右足を引いて、右方向へ狙い打つ。一塁線をきれいに破る二塁打となり、2点を加えた。
得点も本塁打も盗塁もチーム打率も他5球団を寄せ付けず、断然のリーグトップをいく。ラストスパートに入った今月、石井打撃コーチが自信たっぷりに話していた。「僕らは点をとるだけ。とにかく相手より1点でも多く点をとる。それをシーズンを通してやってきたし、これからも変わらずにやる」
打者一巡で6点の猛攻が2度。360度、3万1千人超の大声援を背に、自慢の強打を存分に発揮し、マジックは2に減った。一回にもソロと2点適時打を放っている田中は、「原動力? ファンの皆さんに喜んでもらいたい。それだけです」と言い、緒方監督は「本拠地で、という気持ちは、もちろん持っている」。昨季はならなかったマツダスタジアムでの優勝決定がもう、目の前だ。(竹田竜世)
○緒方監督(広) 「一回の6点も大きかったし、追い上げられてからも6点。本当に活発に得点してくれた」
○田中(広) 一回はソロと2点適時打、六回はバント安打。「原動力? ファンの皆さんに喜んでもらいたい。それだけです」
○岩本(広) 2安打3打点。お立ち台で「明日勝って、必ずマツダスタジアムで胴上げしましょう」。