ポーズをとるサンウルブズの選手たち。右から田村、立川、山田=増田啓佑撮影
ラグビー日本代表のジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(HC)がスーパーラグビー(SR)の日本チーム、サンウルブズのHCを兼任することになった。日本開催の2019年ワールドカップ(W杯)に向けて日本代表を一貫強化するのが狙いだ。2日に東京都内で会見したジョセフHCは「W杯で勝ちたい。かなり忙しくなるけど、最高の形を求めるなら、ハードワークはつきもの」と決意を語った。
世界最高峰リーグのSRを戦うサンウルブズは、日本代表選手を中心に編成される。国内のトップリーグ終了後、2月に開幕し、7月まで国内外で試合をする。日本代表、トップリーグ、サンウルブズを掛け持つ選手にとってはハードな日程となり、体力の負担も大きいが、ジョセフHCが2チームを指揮することで管理する。
日本代表に限らず、世界のトッププレーヤーをサンウルブズに獲得する狙いもある。ジョセフHCは「今季は世界中に選手を探しにいける。経験値の高い選手から、周りの選手が学ぶことができる」。
ジョセフHCにとっても、代表とSRのチームを兼任するのは初めての経験。SRのハイランダーズ(ニュージーランド)でもHCを務め、2015年には優勝もしたが、47歳にして「私の15年のコーチキャリアの中で兼任した人は知らない。未知なところが多い。でも、大役にわくわくしている」。
兼任の利点として、新戦力の発掘がある。3年以上の居住など、条件を満たせば外国籍の選手も日本代表になれるため、ジョセフHCは「今は代表に呼べない19年に代表資格を持てる選手もSRで試し、育成していきたい。日本代表とサンウルブズの戦い方をシンクロさせていきたい」と強化プランの構想を語った。
2年後の自国開催のW杯での勝利へ、日本代表とサンウルブズが一体となって成長していけるか。(増田啓佑)