ア・リーグ優勝決定シリーズの第1戦で先発したヤンキースの田中=AP
米大リーグのプレーオフは13日、ア・リーグ優勝決定シリーズ(7回戦制)が始まり、ヤンキース(東地区、ワイルドカード)の田中が敵地ヒューストンでのアストロズ(西地区1位)戦に先発し、6回2失点。チームが1―2で敗れたため、敗戦投手になった。
■球浮きこらえきれず
速球も変化球も高めに浮き気味だった。ヤンキースの田中は、それでも三回まで無安打投球でこらえたが、四回につかまった。
1死から、最優秀選手候補に挙がるアストロズのアルトゥーベに内野安打を許し、続くコレアの打席では何度も牽制(けんせい)球を投げたが、3球目に走られる。次の浮いたスライダーを打たれて先制点を献上し、さらに2死二塁からグリエルに中前適時打を浴びた。好投手カイケルとの投げ合いで、先に2点を与えて険しい表情をつくった。
六回にはアルトゥーベに再び安打を許し、暴投で二塁に進まれたが、ここはコレアを外角速球で見逃し三振、ゴンザレスを二ゴロに仕留めて追加点は与えなかった。
2連敗からの3連勝で地区シリーズを勝ち上がった。その勢いを止めないためにも、地区シリーズ第3戦で見せた7回無失点の好投を買われ、大事な敵地での初戦を任された。強力打線との対戦を前に「タフな相手なので、自分のいい球を数多く投げることが大事」と話していた田中。先発の役割こそ果たしたが、前回登板のように相手を圧倒する投球はできず、6回2失点で降板した。(時事)