福井県池田町の町立池田中学校で今年3月に2年の男子生徒(当時14)が自殺した問題で、町教委と同校は担任や副担任の指導が主な原因だったと認め、再発防止策をまとめている。教職員の情報共有や保護者との連携で「学校、家庭、地域、町、関係機関など地域全体が協力し合う『チーム学校』として再発防止に取り組む」との内容だ。
中2が自殺、「教師の指導や叱責でストレス」 福井
生徒の死を受け、有識者らによる調査委員会が作成した報告書は、生徒の自殺の要因を、昨年10月以降に担任、副担任からの厳しい指導や叱責(しっせき)が重なり、精神的なストレスが高まったことと結論づけた。自殺前日の3月13日、宿題の未提出をめぐって副担任が指導した際、生徒が泣き出し、「過呼吸だ」と言って副担任にポリ袋を求めたことが学校の管理職や家庭に報告されていないなど情報共有の不備も明らかになった。
再発防止策では、家庭訪問や保護者懇談の記録、生徒の教育相談、指導記録などは管理職に報告・連絡・相談を徹底し、得られた情報は関係する教職員で共有することを盛り込んだ。保護者とは、個別相談を増やし、学期ごとのアンケートで疑問や要望を募るなど、連携を強めていくという。