日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の廃炉を福井県や京都府など2府10県の住民105人が原子力規制委員会に求めた訴訟で、原告側は訴訟の取り下げを決めた。7日に東京地裁である口頭弁論で表明する。今年3月、規制委が原子力機構の廃炉計画を認可しており、原告団事務局は「計画が認可されたことで廃炉が確定したため」としている。
もんじゅについては、1985年に住民らが原子炉設置許可の無効確認を求める訴訟を起こした。2003年の名古屋高裁金沢支部で勝訴したが、05年の最高裁判決で一転敗訴。このため、住民らは15年12月、規制委に対し、原子炉設置許可の取り消しを求めて東京地裁に提訴していた。