行政文書の管理の在り方等に関する閣僚会議であいさつする安倍晋三首相(中央)=5日午前8時39分、首相官邸、岩下毅撮影
財務省の決裁文書改ざんなど公文書をめぐる問題が相次いだことを受けて、安倍晋三首相は5日、首相官邸の閣僚会議でコンプライアンス(法令や社会規範の順守)意識の向上など再発防止を指示した。内閣府や総務省が具体策を検討し、6月中にも取りまとめる。政府は再発防止に取り組む姿勢を強調することで、世論の理解を得たい考えだ。
首相は閣僚会議で、公文書に関するコンプライアンス意識の改革を促す実効性のある取り組みの推進▽行政文書をより体系的・効率的に管理するための電子的な行政文書管理の充実▽決裁文書の管理のあり方の見直し▽電子決裁システムへの移行の加速の4点を指示。「(財務省の)調査結果を踏まえ、必要な見直しを政府をあげて徹底的に実施する」と述べた。
菅義偉官房長官によると、会議では麻生太郎財務相と小野寺五典防衛相から、不祥事を分析して対応し、適正な公文書管理に万全を期すとの発言があった。公文書管理担当の梶山弘志地方創生相は会議後の会見で、財務省と防衛省にヒアリングを行うとし、「どういった再発防止策が有効かをヒアリングの中で考えていく」と話した。
ただ、政府の対策は、野党や専…