日産自動車が無資格検査問題で販売を減らした影響で、10月の国内市場全体の新車販売は12カ月ぶりに前年を割り込んだ。1日の業界団体の発表によると、10月に国内で売れた新車は前年同月比1・7%減の37万2470台。好調が続いていた国内市場に日産の不正がブレーキをかけた形だ。
日産は、無資格の従業員に「完成検査」を担当させ、是正を公表した後も同様の不正を続けていた。19日に国内6工場からの出荷停止を決定。軽自動車を除く日産の10月の新車販売は同52・8%減の1万2745台まで落ち込んだ。軽の生産は三菱自動車に委託しているため販売に支障はないが、軽も9304台と同20・4%減った。軽を含む新車販売全体は同43・0%減の2万2049台だった。
日産は国内市場で苦戦が続き、2012~16年はメーカー別で5位が定着していたが、昨秋に発売した小型車ノートのハイブリッド車がヒット。新車販売台数は9月まで11カ月連続で前年同月を上回っていた。今年1~9月の累計はわずかにダイハツ工業を上回り、国内4位に浮上していた。
10月2日に電気自動車の新型…