清野菜名さん=東京都世田谷区砧、伊ケ崎忍撮影
昼の帯ドラマ「トットちゃん!」(朝日系、月~金曜昼0時半)で、黒柳徹子さんを演じている清野菜名さん(23)。ティーン誌のモデルとして芸能活動を始め、2015年には映画「東京無国籍少女」で主演を務めた。今回、全国ネットの連続ドラマは初主演となる。撮影で使う黒柳さんの可愛すぎる私物のことや、高校時代の新入生歓迎イベントでのエピソードまで、笑顔を絶やさずに話してくれた。
セリフ量は膨大 「トットちゃん!」に主演 清野菜名
――今回のドラマの仕事を聞いた時の感想は。
何がなんだかよく分からなかったです。信じられなくて。こんなすごい方を演じるんだと思うと、ちょっと怖いなあというのもありつつ、すごい体験をこれからするんだなと思って。
――黒柳さんはどういうイメージで、何を通じて知っていましたか。
お茶の間の人気者っていう。「徹子の部屋」ですかね。決まって見ているわけじゃないけど、みんな知っているみたいな。
――みんなが知っている方を演じるのは、プレッシャーがありましたか。
私は基本、プレッシャーは感じないようにしてるというか、感じないタイプなんですけど。やっぱりこれだけすごい方をやるってなると、周りからすごく言われたんで、それで変に緊張しちゃいましたね。友達とか、仕事でいった場とかで、「いや~すごいね」みたいな。すごい言われて、どんどんその言葉で自分が緊張しちゃいました。
――みんなが知っている方を、どういう風に演じようと思いましたか。
プロデューサーの方とも話したんですけど、物まねにならないようにしようというのがあって。ふとした瞬間に徹子さんと重なる部分が見えたら一番いいよね、と話していた。
今の徹子さんは皆さん知ってると思うんですけど、15歳とかの時は知らないと思うので、私も思いっきり楽しんでやろうと。
「徹子の部屋」とか、かつての「13時ショー」とかでは、皆さんが思っている徹子さんと重なりやすいものもあるので、そこは寄せている。テレビに映ってるシーンは寄せて、プライベートのシーンは普通のかわいい女の子、というイメージでやっています。
――昔の番組を知って、感じたことはありますか。
以前の時代のテレビは生放送で、ぶっつけ本番が当たり前。だからこそ何回も何回も練習して。皆さん、踏んでる場数が違うというか、そこは今にない、いいところだなと思います。以前のテレビのことを知ってる方もご出演なさっているので、今と昔の話ができて、楽しいですね。
――実際に演じてみてからの感想を教えて下さい。
丁寧な言葉を使うのってすごく難しいなと痛感してます。“お”をつけるとか、“なされた”とか、そういう正しい日本語というか、正しい丁寧語というか。勉強にもなりつつ、すごく苦労している点でもあります。難しいですね。
――黒柳さんとお会いしたんですよね。どういう方でしたか。
テレビで見てるのと、まったく変わらない。おしゃべりが好きで、言葉遣いがすごくきれいだなと思いました。誰に対しても(態度が)同じで、そういう所はすごい尊敬もできる。
あとは、オシャレだな、すごいなと思います。全てのオシャレをやっていて、ネイルから、サングラスから、持ってる小物一つ一つも、すごく凝ってるものも多くて、こだわりがあるんだな。自分を本当にしっかり持ってる方なんだな。
本当にかわいいんですよ。カバンとかも実際にお借りして、カモ?アヒル?の木でできているカバン。すっごいかわいくて。立体のものが多くて。船のバッグだったり、電話のバッグもあって、まったく同じサングラスがあったり。私も欲しくなりました。パンダの靴もあって。本当にパンダが好きなんだなって(笑)。
――徹子さんの私物を使っているんですね。身につけると、どういう気持ちですか。
サイズも含め、全部がぴったりなんですよ。靴もサイズぴったりだし、丈もぴったりだし。徹子さん、首まわりまである服が多いんです。首が隠れる。首の太さって人それぞれあると思うんですけど、ぴったりで。運命を感じました。
自分が今まで見たことのないものを着けて、楽しいですよね。
――特に気に入ったものは。
電話のカバンとサングラス。カバンは、持つ所が本当に鉄みたいな受話器で、重いんですよ。黒いカバンにダイヤルがついてて。
――徹子さんからはどういう言葉をかけられましたか。
徹子さんは「私は戦争も経験したし、そういうつらいこともありましたけど、でも、その中でも私の人生はラッキーの連続だったので、楽しんで演じてください」と言われたので、楽しんで撮影をします。今日はセリフ量が多いのでパニックです(笑)。
――徹子さんと似ている部分はありますか。
徹子さんって、興味を持ったことをダッーってしゃべる。会話してるんだけど、違う所にまた興味が移ったら、また全然違う話をいきなり違う方向から始める。私はそれが面白いなと思った。自分もそういう所があって、直そうかなと思ってたんですけど。徹子さんを演じさせていただくことになってからは、それをプラスにとって、伸ばしていっていいんだなと思っています(笑)。
――視聴者に楽しんでもらいたい点は。
徹子さんの人生って、びっくりするような行動とかの連続でもあったりするので、見ていて本当に楽しいと思うドラマ。徹子さんを見てると、徹子さんの持ってる楽しさやかわいらしさとかをテレビから受けて、笑顔が出てくると思う。私も同じようにドラマを通して、皆さんに楽しんでもらえたらいいなと思います。
――黒柳さんは最近、若い女性…