団体規制法に基づくオウム真理教への観察処分について、公安調査庁は20日、6度目の更新を公安審査委員会に請求した。来年1月に現在の処分の期限が迫っており、請求が認められれば3年間延長される。教団の後継団体「アレフ」と上祐史浩代表が率いる「ひかりの輪」に加え、アレフから分派した三つ目の集団も新たに対象とした。
ひかりの輪について9月の東京地裁判決は、教団元代表の松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚への「絶対的帰依を否定している」などとして観察処分を取り消した。国側の控訴で観察処分の効力は続いているが、国側の敗訴が確定した場合は、今回の更新請求が認められても無効になる。同庁は「ひかりの輪は今なお、松本死刑囚に絶対的に帰依し、その教義を広め、意思を実現することを目的としている」と主張している。
一方、同庁によると、今回新たに請求した集団が活動を開始したのは2015年1月。松本死刑囚の妻らが次男のアレフ復帰を画策したことを機に内部対立が起き、アレフから分派した。約30人が金沢市と都内の2カ所を拠点に活動しており、アレフと同様、松本死刑囚への信仰を前面に出しているという。
観察処分の対象になれば、公安…