再選を果たし、記者の取材を受ける信貴芳則氏(中央)=26日午後11時9分、大阪府岸和田市、水野義則撮影
26日に再選を決め、万歳を繰り返した大阪府岸和田市長に一転、「政治とカネ」の疑惑が浮上した。市内の自民党関係者が27日に記者会見。信貴(しぎ)芳則市長(56)が初当選した2013年11月の選挙前に、信貴氏から預かった現金を、自民党の神谷(かみたに)昇衆院議員(68)=当時は衆院議員当選前=に提供したと発言した。
「自民党の推薦など、信貴氏の選挙応援をいただくための資金だった。裏金と取っていただいてもいい」
岸和田市長からの現金、神谷衆院議員へ 自民関係者証言
この日、岸和田市内で会見した建設会社役員で、自民党岸和田支部組織部長の日田(ひだ)孝志氏(55)は言い切った。4年前の岸和田市長選で支援してもらうため、当時新顔で立候補を表明していた信貴氏から現金200万円を預かり、神谷氏に渡したとする内容だ。
黒色のスーツ姿で現れた日田氏。4年前の市長選では、信貴氏の選挙を支えた。神谷氏に現金を提供した経緯については、「人を通じて、神谷氏と会うことになった。信貴氏に『神谷氏と会うが、渡すなら渡すよ』と伝えたところ、『お願いします』と現金を預かった」と述べた。
日田氏によると、神谷氏への現金提供は市長選前に2度あった。2013年10月4日に堺市内の料亭で、また同月30日には大阪市内のうなぎ屋で、それぞれ封筒に入れた現金100万円を、神谷氏に手渡したと主張する。現金はその直前に信貴氏から預かり、2回目の現金提供の際は、直前に信貴氏から岸和田市内のコンビニエンスストアで受け取ったという。
2回とも一般人を含めた3人で会い、一般人が席を外した際に、日田氏が神谷氏に現金を渡したという。
1回目の現金提供について日田氏は「神谷氏と2人きりになった時、座布団の下に100万円入りの封筒を入れた。神谷氏からは大事に使わせて頂きますというような言葉があった」と話した。2回目については「神谷氏から『もらっているからいいです。日田さん、分けましょうや』と言われたが断った」と述べた。神谷氏には「信貴氏からの預かりもの」との趣旨を伝えたとも話した。
趣旨については、1回目が「自…