GLAYのメンバー。左からTAKURO(ギター)、TERU(ボーカル)、HISASHI(ギター)、JIRO(ベース)=ポニーキャニオン提供
人気ロックバンドのGLAYが、新郎新婦のなれそめを紹介するプロフィルビデオなどに楽曲を使う際、著作権に関わる使用料の一部を徴収しない方針を明らかにした。発表は10日付。1曲あたりの使用料は約2千円安くなる見通しだ。
著作権法の規定により、結婚式で流すプロフィルビデオのBGMとして楽曲を録音したり、会場で流す目的で事前に楽曲を複製したりする際は使用料を支払う必要がある。GLAYはこれまで、「HOWEVER」「ずっと2人で…」などヒット曲の結婚式での利用申請に対し、個別に「無償」と回答してきたが、公式サイトで改めて無償提供を公表した。
これは楽曲の権利を持つ歌手、所属事務所、レコード会社などの「著作隣接権」に対する支払いで、日本レコード協会によると、ビデオなどへの楽曲の録音や複製は通常、1曲あたり約2千円で、この分が無償となる。
GLAYの多くの曲は、作詞・作曲をメンバーが手がけている。作詞家、作曲家らが持つ「著作権」の使用料については、日本音楽著作権協会(JASRAC)などが集中管理している。この分の200~400円程度は今後も支払いが必要で、GLAYの所属事務所は公式サイトで支払い方法などを説明している。
所属事務所の担当者は「おめでたいことなのでユーザーが支払う著作権料の大半を占める著作隣接権に関しては無償で提供させてもらいました」と話す。ボーカルのTERUさんは朝日新聞の取材に「結婚式という人生の素晴らしい舞台で使ってもらえることは光栄。自分たちの音楽をもっと聴き手に生活の場面に根ざした形で役立ててもらえたらうれしい」と話している。(寺下真理加)