チェックリストは、「アルコール使用障害スクリーニング」(AUDIT)と呼ばれ、世界的に飲酒関連問題の評価によく用いられている。
忘年会、クリスマス、新年会とお酒を飲むことが多いシーズンです。「2軒目、どこ行った?」「きのう転んだかな?」。前の晩の記憶がないのは飲む機会が多いから、と思いがちになりませんか? でも実はアルコール依存症の一歩手前、「プレアルコホリック」かもしれません。
アルコール依存症の治療で知られる神奈川県横須賀市の国立病院機構・久里浜医療センターは、酒の飲み方が気になる人に改善を促すプログラムや外来を設けている。
厚生労働省などの調査では、アルコール依存症の人は全国に約107万人いるが、治療中の人はわずか4~5万人ほどという。依存症予備軍も含めると290万人超。「否認の病気」と言われ、本人が病気を受け入れないことが未治療や重症化の一因だ。
同センターには「プレアルコホリック教育プログラム」がある。依存症になっていないが、酒で体調が悪かったり欠勤したりと、何らかの飲酒問題のある人が対象で、毎回約20人が参加する。
断酒が目標の基本プログラムは6カ月間。期間中は酒を一切飲まず、定期的に通院して医師の講義を受けたり、患者同士で近況や酒の害をテーマに話し合ったりして、自身の飲酒問題を振り返る。終了時に断酒を続けるか節酒に変更するか医師と相談する。
樋田香織・精神科認定看護師は「最初は『断酒がつらい』という人もいるが、達成感から『断酒を続ける』と、お酒から離れた生活の継続に意欲的になる人もいる」。
今春から設けられたのが、飲酒…