男子SPで演技する山本草太=遠藤啓生撮影
(22日、フィギュアスケート・全日本選手権男子SP)
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2年ぶりに全日本の舞台に戻ってきた。リンクに立った山本草太(17=愛知みずほ大瑞穂高)は、頭を少しかくようなしぐさを見せる。割れんばかりのあたたかい拍手と大きな声援を受け、「また戻ってこられた。うれしいな」。
右足首の骨折から、1年半を経て復帰した。丁寧にジャンプ一つひとつを跳んだ。「まったく緊張感なく滑ることができた」と振り返った。
大阪府岸和田市出身。2015年の世界ジュニア選手権で3位に入るなど、頭角を現した。しかし、16年世界ジュニア直前に右足首を骨折し、昨夏に再び骨折。手術もしたが、昨秋にまたも痛めた。心が何度も折れかけたが、家族やコーチ、同じリンクで練習する仲間たちに支えられてきた。
少しずつ、復調してきた。復帰戦となった9月末の中部選手権のSPでは1回転ジャンプだけの構成だった。11月初めの西日本選手権で3回転を2種類。そして、今大会はトーループの2連続3回転を決めた。「昔、簡単に跳べていたジャンプで失敗したら恥ずかしいな、と言い聞かせた」と明かした。
得点は72・88点で8位につけた。フリーに向け、「今日みたいに最後まで楽しく、自分がやりたいこと全力でやりたい」と笑顔を見せた。(浅野有美)