国が都道府県の生産上限を示す「減反」がなくなる2018年産のコメづくりに向け、17年の減反目標と比べて100トン以上増やす「目安」を9道県が作ったことがわかった。4県は100トン以上減らす。一方、28県が据え置きか小幅な増減にとどめており、減反廃止1年目は慎重に対応する産地が目立つ。
国の目標に代わる「目安」は、東京と大阪を除く45道府県で、行政や農業団体が参加する「農業再生協議会」などがつくる。これまでに44道府県で決まった。残る静岡は減らす方向で検討し、来月決定する。
100トン以上増やしたのは北海道、青森、宮城、埼玉、千葉、神奈川、奈良、鳥取、高知の9道県。人気が高い銘柄を持つことや、地元の需要に対して生産量が少ないことなどを踏まえて判断した。
埼玉、千葉、神奈川、奈良、高知の5県は、17年も作付面積が減反目標を超えており、目安を実態に合わせた面もある。
100トン以上減らしたのは福島、山口、香川、熊本の4県。こちらも福島以外では今年、ほかの作物への転作などで作付面積が目標を下回っていた。
変化率では、増減は0・4~7…