パラレル大回転予選での斯波正樹の滑り=細川卓撮影
(24日、平昌五輪スノーボード男子パラレル大回転)
【結果速報】スノーボード男子パラレル大回転
特集:平昌オリンピック
遅咲きの31歳、斯波正樹(RIZAP)が念願の五輪の舞台に立った。
山形の高校を卒業後、単身カナダに渡って腕を磨いてきた。高校は進学校。周囲からは大学進学を勧められたが、迷わなかった。
中学時代に世界ジュニア選手権で日本勢初の優勝を飾り、ブレークしかけた過去がある。ただ、その後伸び悩んだことで、「このまま日本にいたら、僕のスノボ人生は絶対に終わっちゃうと思った」と勝負に出た。4年間のスノボ留学。最初の1年は専門学校に通い、以降はアルバイトをしながらクラブチームでもまれ、ターンを一から作り直したという。
自らを「パワフルライダー」と言う。自慢のパワーで板を踏み、ターンの終わり際に絶妙のタイミングで力を抜くことでグングン加速をしていくのが強みだ。
カナダ仕込みのターンは年々完成度を高め、今年1月のワールドカップでは自己最高の6位をマーク。だが、五輪は27位で予選敗退だった。「やれるところまでやりたい」。まだまだ突き進む覚悟だ。(吉永岳央)