iPS細胞を使う心不全の治療のイメージ
iPS細胞から作った心臓の筋肉のシートを、心不全の患者に移植する大阪大のグループの臨床研究について、阪大の再生医療を審査する委員会は28日、計画を了承した。今後、厚生労働省の部会で審議され、手続きが順調に進めば今年にも臨床研究が始まる。
iPS細胞から作った細胞を患者に移植する臨床研究は、理化学研究所などのグループが目の難病の加齢黄斑変性の患者に実施している。ほかの病気ではまだ例がない。
今回の臨床研究は澤芳樹教授(心臓血管外科)らが計画。血管が詰まって心臓の筋肉(心筋)に血液が十分届かず、心筋が傷ついた虚血性心筋症の患者を対象に、心臓の表面にシート状の心筋細胞を移植し、安全性や効果を調べる。iPS細胞は、京都大iPS細胞研究所が品質を確認して備蓄しているものを使う。
グループは昨年7月、再生医療…