悪天候の影響でJR北海道は運休が相次ぎ、札幌駅の案内所で問い合わせる利用客ら=2日午前8時30分ごろ、札幌市、今泉奏撮影
北海道では2日未明から、各地で強風や大雪が続き、雪で動けなくなった車の救助に向かっていたロードサービスの20代の会社員の男性が死亡した。札幌管区気象台は、一部の地域で同日昼過ぎまでに「数年に一度の猛吹雪のピークとなる」との気象情報を出し、注意を呼びかけている。
苫小牧市丸山の林道では、1日午後5時15分ごろ、ロードサービス会社の男性から「雪で動けなくなった」と110番通報があった。道警や自衛隊員らが現場に向かったところ、2日午前3時半ごろ、林道で男性1人が倒れているのを発見。千歳市の病院に搬送したが、死亡が確認された。同4時20分ごろには、約2キロ離れた場所で車両にいる男性3人を見つけた。うち2人はロードサービス会社員、1人は団体職員の男性で、いずれもけがはなかった。
苫小牧署によると、2月28日に団体職員の車が雪で立ち往生し、1日にロードサービス会社員3人と団体職員の計4人で回収に向かったが、途中で車が動けなくなったとみられる。4人のうち2人が車を出て元来た方向に歩いて戻っていたところ、亡くなった男性が途中で動けなくなったという。同署が死因などを調べている。
NHKによると、救助された団体職員は苫小牧支局の20代の記者。休暇で林道を走っていたという。
交通も乱れ、JR北海道は、2日午前10時10分現在、札幌と道内各地を結ぶ特急37本を含む303本を運休。国土交通省新千歳空港事務所によると、午前9時現在、同空港発着の27便が欠航となっている。